2010年10月25日月曜日

Mtwaraで感じたこと

数学シンポジウムのことを前回書いたのでその報告。

まず、参加者から。
このシンポジウムに集まったのは日本人5人(うち一人は他所からのobserver的存在)
タンザニア人4人。

まぁなんとなく想像はできてましたけど、もうタンザニアのために頑張ってるのか自己満足なのか
よくわからない感じです。

もちろんこういう活動を根気強く続けていくことがタンザニアのためになってる
と信じているんですが

内容は、過去のForm2のNational Examinationの研究。
まず先生達で理解を深めて、類題を作って来週の生徒のシンポジウムに備えるというもの。

まずは試験問題を実際に解いて、説明。
全部で20問だからだいたい一人2問担当。

そこで感じたこと。


タンザニアの先生はとりあえずは間違いなく答えを導き出せる。
が、解法・説明がひどい。


解法は覚えている公式なり定理なりをごちゃごちゃ使っているから
見通しの悪い、わかりにくい説明になっている。

「なぜそんな簡単な内容にそんな説明が必要なんだ?」

と思うこともしばしば。

だって

「2の t 乗=1/4 このときの t の値は?」

って質問で説明に20分はかかっていた。
日本だとおそらく0.2秒あれば解けるし、基礎から説明してもせいぜい5分でしょう。


僕はある分野をちゃんと理解したかどうかは
「難しいことも "簡単なことも" やさしく説明できる」
と思っています。

「え?簡単なことを簡単に説明するって?」

っと思われた方がいるかもしれないけど
例えば小学校5,6年生に算数を教えてみて下さい。
僕らは「変数 x 」とか「方程式」を「知っている」ので恐ろしく簡単に思える問題でも
彼らにその概念は使えません。
もっと初等的な解法があるんですが、ちゃんと「理解」できてないと慌てることになります。

僕も塾でイレギュラーで小6の算数を見たときに、ちょっと(かなり?)焦ったことがあります。
自分の理解の甘さを感じました・・・

今回はタンザニア人の先生の理解の甘さが目立ちました。
僕もそう言われないようにもっと勉強しなきゃいけません。。。


それから、タンザニア人の先生は説明のときに黒板の方ばかり見て話をすることがわかりました。
NTCで
「もっと生徒(相手は現職の先生ですが)の方を見たほうがいいよ」
とアドバイスをもらったのですが、これが全然できていない。(僕はだいぶ改善されたはずだ!)
ずっと黒板を向かれても生徒はつまらないだろうなぁ。

今回は先生の教授法改善が目的ではないし、あまりあれこれ言うと趣旨がずれてくるので
指摘しませんでしたが・・・

もちろんタンザニアの先生から学ぶこともありました。
タンザニア式の計算の仕方とか。
いや、計算自体は一緒なんですが計算過程の記述がちょっと違う。
あまりスマートとは言えないけど、こういう書き方に慣れてるなら彼らのように書かないと
生徒を混乱させてしまう恐れがあります。
「タンザニア流」はやはりタンザニア人の先生の授業を見ないとなかなかわかりません。




シンポジウム後はみんなで食事に。
お酒も飲んだし、結構盛り上がって、いろんな話をしたんですが、そのとき

「Hirotoは合コンとかコンパとかしたことあるか?」
「ないですね。」
「本当か!?お前は大学生活の、いや、人生の8割9割は損している!」

という会話がありました。
その後は合コンについていろいろ教えてもらったのですが
なかなか興味深い話でした。

そこでなんで彼らが(多くの同期隊員)が面白いのかわかった気がします。

僕はあまりこういう会話に参加したことがないんですが
「あいつは遊んでる!」って感じで名前が挙がる人は
NTCから”この人、面白いなぁ”と思っていた人たちばかり。

なるほど確かに
専門あるいは仕事が違う、趣味も知らない、初めて会う人、しかも異性
と一緒になってなんとかその場を盛り上げる、楽しく過ごす、という経験をしてきた人は
面白くなるだろうなぁ、と。

これまでは
「どんな人かわからない人と一緒に食事?冗談じゃない!そんなのは時間の無駄だ。
そんな時間があれば図書館で本を読む。彼らは確実に何かしらの知識や発見を与えてくれる」
と思って全く興味が沸かなかったのですが、今回の会話でちょっと興味が沸いてきた。

こういうことを言うと女性ウケ(特に母親・妹)はよくないんでしょうけど。


けど


タンザニアに来てつくづく感じることがある。

これまで勉強してきたことがほとんど通じない


タンザニア人相手にあぁだこぉだ理屈を説明してもほとんど意味がない。
価値観が違いすぎる。

今まではそれなりに勉強してきた人と一緒にいた(そういう人としか付き合わないようにしていた)
から専門分野が違っていても論理的にちゃんと説明してお互いに教えあいながらちゃんと話が出来ていたし、お互いにわかりあえた。

けど、こっちではそもそも教育を受けてきていない人もかなりいる。
論理なんて通用しない。

そんなことより、一緒にダンスをしたり歌ったりした方がよっぽど分かり合える。
少なくとも仲良くやっていける。

そこでネックになってくるのが

僕には遊んだ経験がない


踊ったこともないし、人前で歌ったこともほとんどない。
(カラオケでさえ大学4年になってから親しい友達と行ったくらい)
そんなんでいきなり踊れと言われてもちょっと無理がある。
うまくハッチャケられない。

いろんな国に行った仲間のブログをよく読んでるけど、いろんなこと(遊びを含めて)をやってきた人はなんやかんや問題に直面しているにしても、人付き合いはうまくやってる様子。
教育関係でいえば生徒の心を掴んでるように思われる。
(本人はまだまだと言ってたりしますが)
もちろんそんな人のブログはものすごく面白くて魅力的!
人を惹きつける何かを持っている。


結局はいろんな人とうまく付き合っていける、分かり合える、というのが
「総合力」「人間力」なのかな、と。




そんなことを考えながら、合コンも面白そうですね、というようなリアクションを示すと

「日本に帰ったら名古屋に来い!ハイクオリティーの合コンを開いてやる。俺とコータとJunichiで」

という流れに。



Junさん、もうメンバーに入っています(笑)

0 件のコメント:

コメントを投稿